突如、秩序と均衡を打ち砕いた謎の爆発事故――。
粛々と死の気配に覆われていく、
閉ざされた巨大研究施設――。


イエティ/レジスタの新作タイトル
『ルートダブル - Before Crime * After Days -』は、
まさに「アドベンチャーゲーム至上 最悪のシチュエーション」
へと追い込まれた9名の男女の脱出劇を描く、
極限にスリリングなサスペンスドラマである。

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『ルートダブル』の核となるのは、そのタイトル名が示すとおり、
「救う側」「救われる側」といった対極関係にある2人の主人公
――閉じ込められた高校生の少年“夏彦”、レスキュー隊の隊長“渡瀬”――
による2つの視点別のシナリオだ。


死の灰に覆われた絶体絶命の閉鎖空間から、
閉じ込められた9名全員を救い出すのが本作最大の目的。


閉ざされた扉が開く予定時刻は9時間後。
だが、その9時間、放射線から身を守る術は
6人までしか行き渡らない。
ゆえに、必然的に別の脱出路を求めて奔走することになる。



 

決して脱出できない死の空間からの活路となるのは、
意外にも救われる側である少年・夏彦であった。
事故が起きる6日前……彼の記憶の中に、
命運を左右する鍵が隠されていた。

こうして、渡瀬の視点から描かれる
「9時間の脱出劇」(=Aルート)
とは別に、夏彦の視点による
「事故に至る6日間の軌跡」(=Bルート)
も別ルートで描かれることになる。

様々な立場や思惑が同居し、
絡み合い、対立するのが『ルートダブル』
の特徴だが、そんな本作における最大の
テーマは「感情移入」だという。

ADVに限らず、人は作品に熱中するとき、
その作品内の人物などに気持ちを重ね合わせていく。
一般的な意味においては、どんな作品にも発生し得る
感情移入だが、それをあえてテーマとした真意は何であろうか? 

いわく、ゲームの世界を「また一歩」こちら側に
近づける試みをシステムとストーリーの
両面から図る、ということらしいが……。

果たして『ルートダブル』は、
どのような作品なのだろうか?
是非プレイして確かめていただきたい。


 

©イエティ/Regista